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No.011中国知財ニュースレター 第十一号

2017.09.19

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 中国知財ニュースレター 第11号 2017.9.19
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 ◆ 中国IPオピニオン 第十一回
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【中国『中外合資経営企業法』等における外国側の知財での出資】(五)
 前回は日中租税協定で日本企業が特許使用料と認定されないために、外国企業が技術サービス料や技術コンサル費用の名目で中国側と契約を結んだ場合に、企業所得税課税対象とみなされてしまう要件である「特許使用料」と「恒久的施設」の二つの要件に関して簡単に説明してきました。この要件を満たさなければ中国の税務署は租税協定を締結している外国の企業に対して企業所得税の納税を要求できなくなるのが法律的な道理です。ただし実際にはこのような道理は中国の地方の税務署には通じない可能性も多々あります。このような場合、その地方の税務署と交渉を繰り返すか、企業所得税を支払ってしまうかという選択肢があります。交渉を繰り返し相手に認めさせる手もありますが、その場合、あとから復讐される可能性も考える必要があります。企業所得税は中国国内の会社の場合、本来利潤の25%ですが、技術サービス等収入を得る企業が国外にある場合、中国の取引相手方がその収入の10%を源泉徴収して当地の税務署に納めてから技術サービス料を送金するということになり、10%といっても収入全体にかかってくるため負担は大きなものとなるわけです。ただしその負担した企業所得税は納税の証明書があれば、二か国での二重課税を避ける意味で日本国内では法人税がその額分控除されることになっています。ゆえに日本で法人税を支払う予定がある場合、税務署と事を構えて後から復讐されるリスクを抱え込んでしまうよりも企業所得税を支払ったほうがいい場合もあるでしょう。


<佐藤孝弘>
バンセン合同会社COO、法学博士、北京大学企業と会社法研究センター客員研究員(教授格)、華東政法大学経済法律研究院客員研究員(教授格)、単著2冊、翻訳1冊(翻訳代表)、中国語、英語等で50編以上学術論文発表。中国での滞在は23年間におよび、弁護士事務所、コンサルティング会社などで法務やコンサルティング業務に関わる。現地の弁護士事務所と共に知財関連の講座を10数回開催する。


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 ◆ 中国IPニュース
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■1.2016年全国知的財産権利侵害案件数は4割増
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7月5日、最高人民裁判所情報センターは『知的財産権利侵害司法ビッグデータ特別報告』を発表した。2015年と2016年の知的財産権利侵害案件数は上昇傾向を示し、そのうち2016年全国知的財産権利侵害案件数は2015年との同期比で41.34%上昇している。また案件特徴の方面では、2015年1月1日から2016年12月31日までの全国知的財産権利侵害案件の平均審理周期は105日であった。そのうち、他人特許の偽造、特許権の侵害、コンピューターソフトウェア著作権の侵害等9種の案件の審理周期は平均審理周期を上回った。

http://www.sipo.gov.cn/mtsd/201707/t20170707_1312473.html


■2.知的財産権の濫用に関する独占禁止ガイドラインを年内に導入
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国務院知的財産戦略実施工作部局間合同会議オフィスは『2017年国家知的財産戦略の実施を深化し、知的財産強国建設促進プロジェクトを加速』を発表し、本年知的財産権の濫用に関する独占禁止ガイドラインを導入することを明確にし、知的財産分野における独占行為の判定基準を明確にし、知的財産権を濫用する行為に対する監督管理を強化する。2017年の重点任務と業務施策のスタートとして、知的財産分野改革の深化は具体的に知的財産管理体制メカニズム改革の促進、知的財産重大政策の改善、知的財産サービス業「放管服(行政のスリム化と権限委譲を進める政策のスローガン)」改革の深化等の内容を含む。

http://www.sohu.com/a/154843040_120228


■3.2017年上半期の国家知識産権局の主要業務統計データ及び関連状況
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2017年7月20日国家知識産権局は記者会見を行い、2017年上半期(1〜6月)の国家知識産権局の主要業務統計データ及び関連状況を紹介した。統計によると、2017年上半期中国の特許出願数は56.5万件で、昨年同期比で6.1%増加した。登録特許数は20.9万件で、そのうち中国国内出願人による特許登録は16.0万件であった。中国国内出願人による特許登録において、職業発明は14.9万件で93.1%を占め、非職業発明は1.1万件で6.9%を占めた。2017年6月末までで、中国国内(香港・マカオ・台湾は含まない)特許保有数は全部で122.7万件で、1万人あたりの特許保有数は8.9件に達した。

http://www.gov.cn/xinwen/2017-07/20/content_5212012.htm#1


■4.商標局:『商標異議申立の出願者変更ルート開通に関する通知』
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7月4日、工商総局商標局は『商標異議申立の出願者変更ルート開通に関する通知』を発表した。通知は、商標異議申立申請者変更は、異議申立申請提出後から異議申立決定が出されるまでに、異議申立申請者が異議申立申請の先行権利を案外の第三者へ転移を提出したことを根拠に、第三人により異議申立申請者の主体地位が継承され、後続の異議申立手続きに参加し且つ相応の結果に責任を持つことを明確にした。異議申立申請者変更は、第三者による申立申請補足材料の形式で商標局へ書面で出願し、且つ関連書類を一度で提出しなければならない。

http://sbj.saic.gov.cn/gzdt/201707/t20170704_267278.html


■5.北京西城法院知的財産廷は賠償判決金額高額記録を更新
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このほど、北京市西城区人民法院(以下「西城法院」と称する)は注目を集めた「FILA」商標権侵害の一案に対して一審判決を下し、被告の浙江中遠鞋業有限公司、瑞安市中遠電子ビジネス有限公司、劉俊は直ちに原告の斐楽体育有限公司の関連登録商標専用権に対する侵害を停止し且つ原告の経済損失791万元及び合理支出41万元を連帯賠償するよう判決し、被告の北京京東参佰陸拾度電子ビジネス有限公司は京東商城「傑飛楽旗艦店」が販売した関連の商品を権利侵害する行為に対して削除、ブロック、リンク切断等の必要な措置を講じると判決した。当案の賠償判決金額は西城法院知産廷設立以来の最高額となった。

http://www.sohu.com/a/158682248_221481


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元中国国家知識産権局局長の高盧麟が会長の中国北京の特許事務所&法律事務所で、主に海外企業へ中国での特許・実用新案・意匠・商標等の出願、特許調査、無効審判・訴訟代理、セカンドオピニオンの提供など知的財産のトータルサービスを提供しています。東京にも事務所があります。

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バンゼンは日本の技術と中国をはじめ世界各国の技術を紹介し、企業ビジネスマッチングのトータルサービスを提供しています。

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