Mail magazine中国知財ニュースレター 第一号

No.001中国知財ニュースレター 第一号

2016.09.01

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 中国知財ニュースレター 第一号 2016.09.01
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 VANZEN & Beijing East IP
 http://www.vanzen.jp/
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 ◆ 中国IPオピニオン 第一回
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【中国『消費者権益保護法』における懲罰的損害賠償制度】(一)

 今回から何度かにわたって中国の懲罰的損害賠償制度に関して話をしていこうと思います。この制度は中国では模造品や瑕疵の存在する商品、設備を販売した場合に消費者が事業者を相手取って損害賠償を請求するものです。日本企業がターゲットにされることはあまりないかもしれませんが、日本企業の生産した製品の模造品が市場に出回ることはよくあるのでこの制度の内容を理解することは意義があると思われます。
 日本やドイツ、フランスなど大陸法系の不法行為法によれば他人の法益を侵害した場合、基本的な損害賠償は被害者の完全な損失の賠償となります。つまり被害者救済では賠償が損失よりも少なくてはいけないとされます。ただし、一方では損害以上の収益を上げるようなものでもいけないとされます。つまり損害と賠償の関係は同等のものが要求されるわけです。これがいわゆる補填的損害賠償です。
 それに対して英米法系では被害者がその損害を超えて賠償を受けることが認められており、往々にしてその賠償額は高額なものとなります。その超過部分は他人の法益を侵害した者への懲罰というわけです。いわゆる懲罰的損害賠償です。
 中国では90年代に『消費者権益保護法』が制定され、その中で懲罰的損害賠償制度が規定されました。2013年に大幅な改正が実施され懲罰的損害賠償制度も大きな改正が行われました。
 中国では積極的意義を持つものとして評価する考え方があります。なぜなら中国では補填的損害賠償で補うことができない場合が多く存在します。そのような場合、被害者にとって懲罰的損害賠償は損失填補として十分な効果を発揮します。例えば中国では精神的損害や身体的損害に関して裁判官が正確な損害額を試算できない状況も多くあります。このような場合、懲罰的損害賠償制度を適用することで被害者に充分な救済を行うことができます。このような状況が存在しているので、被害者や消費者等に対して懲罰的損害賠償は積極的意義を持っていると支持されているわけです。


<佐藤孝弘>
バンセン合同会社COO、法学博士、北京大学企業と会社法研究センター客員研究員(教授格)、華東政法大学経済法律研究院客員研究員(教授格)、単著2冊、翻訳1冊(翻訳代表)、中国語、英語等で50編以上学術論文発表。中国での滞在は23年間におよび、弁護士事務所、コンサルティング会社などで法務やコンサルティング業務に関わる。


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 ◆ 中国IPニュース
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■中国科学院と新華社が技術情報プラットフォームを開設
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中国科学院北京綜合研究センター、中国技術創業協会インキュベータ連盟、北京市懐柔雁栖経済開発区が共同で設立された。
主な業務としては先端技術企業と先端技術区に対して企業科学技術開発に役立つノンストップサービスを提供。
また新華社と提携して技術情報プラットフォームが近々開設予定。科学技術の産業化を目標としており、国家級の科学技術開発基地となっている。
バンゼンが日本の製品・技術の本プラットフォーム登録窓口となっている。

http://www.xinhuacas.com/


■国家知識産権局が初めて全国の特許調査データ報告を公表
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国家知識産権局が「2015年中国特許調査データ報告」を公表しました。全国の特許調査の成果を公表するのは今回が初めてです。調査データ報告より、中国の有效特許実施率は 5 割に達し、その内、企業特許の運用レベルは高く、高等教育機関の特許実施は依然として許諾譲渡が主な方式で、産業化の難易度が高いことが分かります。中国の大多数の特許権者は現在の特許保護レベルに不満を持っており、特許保護の強化が必要だと考えています。近年特許権者が権利侵害に遭遇する比率は下降傾向にありますが、特許権者は更に特許管理機関が主導的に権利侵害行為を調査、処分することを希望しています。
ご興味のある方は下記ウェブサイトより当報告(中国語版)をダウンロードすることができます。

http://www.sipo.gov.cn/zscqgz/2016/201607/t20160727_1282719.html


■Huawei は米国サービスプロバイダーT Mobile US を特許侵害で提訴
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Huawei は T-Mobile US Inc. (TMUS)を提訴し、当米国電信サービスプロバイダーが Huawei の無線ネットワーク関連特許を侵害したと非難し提訴した。Huawei は米国テキサス州東区法院へ提出した訴状の中で、T-Mobileは現在Huaweiの特許技術を使用しており、且つライセンス合意書に署名していないと述べた。

http://ip.people.com.cn/n1/2016/0708/c136655-28538432.html


■ネットワーク権利侵害海賊版の取り締まり「ソードネット2016」特別プロジェクト活動開始
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7 月 12 日、国家版権局、国家インターネット情報オフィス、工業及び情報化部、公安部は北京にて共同で「ソードネット 2016」特別プロジェクト活動ニュース説明会を開催し、「ネットワーク権利侵害海賊版取り締まり『ソードネット2016』特別プロジェクト活動の展開に関する通知」を公表し、「ソードネット2016」特別プロジェクト活動を開始し、ネットワーク作品を無断で違法に流用する行為に対する取り締まりを強化するとした。

http://ip.people.com.cn/n1/2016/0713/c136655-28550321.html


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 「北京知的財産権法院のデータ分析報告書(2015年度)」無料進呈のお知らせ
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このほど、Beijing East IPと提携しているIPHOUSE司法データ研究センターが「北京知的財産権法院のデータ分析報告書(2015年度)」を発表いたしました。ご希望の方に日本語版PDFを差し上げますので、下記要領にてお申込みください。なお、英語版または中国語版をご希望の方はその旨お書き添えください。

<お申込み方法>
必要事項をご記入の上、下記メールアドレスまでご連絡ください。

お申込み・お問い合わせ先:info@beijingeastip.com
メールタイトル:「2015年北京知的財産権法院のデータ分析報告書」申込み

【氏名】
【会社名】
【部署名】
【メールアドレス】


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 ◆ 中国の知的特許出願等の現状
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(1)中国では、日本の特許権に相当する「発明専利益権」、実用新案権にあたる「実用新案専利権、意匠権に相当する「概観設計専利権」の3つの権利を専利権というが、国家知識財産権局の公表では、2015年に当局が受理した専利権出願は279.9万件、その中で特許権の出願は110.2万件に上り、一年前から18.7%の伸びを見せている。五年連続の世界一となっている。

(2)2009年以降、中国から海外への専利出願が増加しており、2015年までに授権件数は7万件となっている。その半数はアメリカへのものとなっている。

(3)中国専利出願の急速な増加により、それに伴っての関連するサービス機構も増加している。現在までで中国の専利出願を代理する事務所は1265事務所となっており、2010年の751事務所と比べてその増加の勢いがわかる。2015年の上半期だけでも58事務所が新たに設立された。

(4)中国での研究開発費はコンピューター、自動車、医薬品、輸送設備、化学品の8分野でその70%を占めている。地域分布で見れば北京、上海、天津、江蘇省、広東省、浙江省、山東省の10地域における研究開発費は全国の71%を占めている。

(5)50%を超えるアメリカへの専利出願は国内の10企業に集中している。2014年に海外への専利出願総数のうちトップ3の企業が占める割合は20%を超えている。国内での専利授権トップ10の企業のうち外資系企業は5社となっている。


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Beijing East IPについて
── http://www.beijingeastip.com/ja/
Beijing East IPは米国、ヨーロッパ、日本を含む約200人の知的財産専門チームで、国内外の新興企業、フォーチュン・グローバル500企業や中国各大企業を含む様々な業界業種のクライアントに対して知的財産トータルサービスを提供しています。

バンゼン合同会社について
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バンゼンは日本の技術と中国をはじめ世界各国の技術を紹介し、企業ビジネスマッチングのトータルサービスを提供しています。

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