Mail magazine中国知財ニュースレター 第三号

No.003中国知財ニュースレター 第三号

2016.11.22

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 中国知財ニュースレター 第三号 2016.11.22
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【中国『消費者権益保護法』における懲罰的損害賠償制度】(三)

 中国では原告の精神的損害や身体的損害に関する救済策、食料安全や環境汚染等に対する社会的モニタリングの役割を懲罰的損害賠償が果たすことを期待されているということを前回まで説明してきました。では中国の懲罰的損害賠償はどのように法律に規定されているのでしょうか?
中国の懲罰的損害賠償制度は1994年1月1日施行の『消費者権益保護法』で規定されました。この法律の第49条では消費詐欺の内容を「事業者が商品及びサービスの提供の際に詐欺行為がある場合、消費者による要求に応じ、その損害に対しての賠償を増加させなければならない。増加賠償金額は消費者の購買商品価格又はサービス価格の一倍とする。」と規定していました。
 この内容は約20年間改正されませんでしたが、2013年10月25日、中国の立法機関である全国人民代表大会常務委員会で法律改正を決議しました。そして2014年3月15日から改正『消費者権益保護法』が施行されています。改正法では旧法第49条を現行法第55条に変更、その内容も二つ修正されました。
 一つ目は懲罰的損害賠償類型の追加です。旧法では上記のような消費詐欺に関する懲罰的損害賠償類型を定めていました。改正法ではそれ以外に商品やサービスの瑕疵を原因として人身に対して重大損害を発生させた場合の懲罰的損害賠償類型追加しました(第55条第2項)。この規定では「事業者が商品及びサービスに瑕疵が存在することを知っているにも関わらず消費者に提供し、消費者及びその他第三者が死亡又は健康上重大な損害を受けた場合」被害者は事業者に対し通常の補填的損害賠償を請求できるだけでなく、損害の2倍以下の範囲で懲罰的損害賠償も請求できます。
 二つ目は消費詐欺での損害賠償限度額基準の引き上げです。改正法第55条第1項によれば消費詐欺行為があった場合、消費者の請求により損害賠償額を引き上げる必要があります。「増加する賠償金額は消費者の購買した商品及びサービス価格の三倍とし、賠償額が500元に満たない場合500元とする。法律で他に規定する場合はその規定に準ずる」と規定しています。以前の改正前規定と比べ事業者への懲罰が強化されているのが分かります。

<佐藤孝弘>
バンセン合同会社COO、法学博士、北京大学企業と会社法研究センター客員研究員(教授格)、華東政法大学経済法律研究院客員研究員(教授格)、単著2冊、翻訳1冊(翻訳代表)、中国語、英語等で50編以上学術論文発表。中国での滞在は23年間におよび、弁護士事務所、コンサルティング会社などで法務やコンサルティング業務に関わる。現地の弁護士事務所と共に知財関連の講座を10数回開催する。


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■中国特許受理及び方式審査システムがまもなく運用開始
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特許出願受理、方式審査、その他手続きのプロセスと方式をさらに向上させ、中国の特許出願、特許審査の全プロセスのスマートレベルを向上させるため、国家知識産権局は中国特許受理及び方式審査システムの開発を完了し、2016年10月22日より運用を開始する。情報によると、該システムは現在の特許方式審査の業務プロセスを向上させ、電子出願クライアント端末をバージョンアップし、電子出願のオンライン業務手続きプラットフォームを新たに追加した。まもなく運用を開始する新システムは、ユーザの特許出願提出段階と審査部門方式審査段階において相応のチェック規則を設定し、提出する特許出願文献に対して自動修正とチェックを行い、且つ方式審査やその他手続の関連業務を完了できる。該システムによりさらに特許出願と特許審査のスマートレベルが強化される。

http://www.sipo.gov.cn/zscqgz/2016/201610/t20161017_1296567.html


■中国は特許品質向上プロジェクトを計画
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国家知識産権局局長の申長雨は9日、中国は積極的に特許品質向上プロジェクトの実施を計画しており、様々な方面から着手し、特許品質の向上を推進し、特許取引転化のための基礎を築くと述べた。中国の発明特許出願数は5年連続世界トップであり、国内有效発明特許保有数は100万件を超え、すでに特許「大国」となった。しかし中国の特許品質は高いとは言えず、市場転化率は低く、イノベーションの発展とモデルチェンジ・グレードアップの作用を発揮するのが難しい。

http://news.xinhuanet.com/fortune/2016-09/09/c_1119542377.htm


■中国医薬品類の国際特許出願数は世界第三位
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「全国衛生及び健康科学技術イノベーション業務会議」が北京で開催された。情報によると、20年ぶりに衛生及び計画生育関連部門が開催した科学技術イノベーション会議である。国家衛生計画生育委員会主任の李斌は会議で、「十二五」(「国家第12次5カ年計画」2011年〜2015年)期間、衛生及び健康分野は194項目の国家科学技術奨励を獲得した、と発表した。医学科学技術論文の総数は世界第2位、医薬品類の国際特許出願数は世界第3位に躍り出た。医療器械研究開発方面において、基幹生物医学用材料及び医療設備の多くの項目で国外独占を打ち破った。

http://www.legaldaily.com.cn/index/content/2016-10/13/content_6837091.htm?node=20908


■重慶は知財案件集中管轄の推進を計画
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人民法院報が10月19日の発表によると、先日重慶市高級人民法院は「重慶のイノベーション主導型発展戦略の速やかな実施のために提供する更に有利な司法保障に関する意見」(以下「意見」と省略)を導入した。「意見」は、絶えず知的財産審判のシステムを向上させなければならず、全市法院において知的財産民事、行政、刑事「三審合一」審判システム改革を推進し、第一中級人民法院管轄区内の現在各レベル法院で管轄している一審知的財産民事、刑事、行政案件を、両江知的財産法庭による集中管轄に調整するよう提案した。

http://www.zhichanli.com/article/40679


■360 VS 江民:GUI特許保護 中国国内初の権利侵害案
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グラフィックユーザインターフェース(GUI)意匠の特許権が侵害されたとして、北京奇虎科学技術有限公司及び関連会社の奇智ソフトウェア(北京)有限公司(以下「360公司」と称する)は北京江民新科学技術有限公司(以下「江民公司」と称する)を法廷に訴え、法院は江民公司に権利侵害行為を即刻停止し、且つ経済損失と合理的な費用として合計1500万人民元の支払いを命ずるよう請求した。9月21日、北京知的財産法院は該案に対して公開審理を行った。中国が2014年にGUIに対する保護を行って以来、該案は国内初のGUI意匠権利侵害案である。スペシャリストは、該案の関連事実の認定及びその法律適用等は今後のこの種の案件の審理に対して重要な参考意義がある、と述べた。

http://ip.people.com.cn/n1/2016/0929/c136655-28750183.html


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