Mail magazine中国知財ニュースレター 第十四号

No.014中国知財ニュースレター 第十四号

2018.01.25

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 中国知財ニュースレター 第十四号 2018.01.25
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 VANZEN & Beijing East IP
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 ◆ 中国IPオピニオン 第十四回
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【中国での出版業の展開】(三)

 前回は中国の出版業に関する重要な法令が『出版管理条例』であり、そこでは出版業を1.出版;2.印刷;3.取次・配給というように三つに分け、その中でも1.出版を外資企業には「禁止」していることを説明しました。出版に関する法令はそのほか多くあります。例えば『電子出版サービス管理規定』では電子出版を規制しています。中国ではこのような法令をもとに商品としての新聞、雑誌、書籍、映像・音響製品、電子書籍、ネット出版を規制しています。以前紹介しました『外商投資産業指導目録』では「図書、新聞、雑誌の出版」と並び「音響製品と電子出版物の出版、製造業務」、「電子出版サービス」も外資企業の「禁止」項目に分類されています。つまり新聞、雑誌、書籍、映像・音響製品、電子書籍、ネット出版にかかわる内容の製作と出版は外資企業は中国で行うことが禁じられているわけです。ただし前号で紹介したように1.「出版」以外の印刷、取次・配給に関しては外資企業でも業務として行うことができることになります。

<佐藤孝弘>
バンセン合同会社COO、法学博士、北京大学企業と会社法研究センター客員研究員(教授格)、華東政法大学経済法律研究院客員研究員(教授格)、単著2冊、翻訳5冊(翻訳代表等)、中国語、英語等で50編以上学術論文発表。中国での滞在は23年間におよび、弁護士事務所、コンサルティング会社などで法務やコンサルティング業務に関わる。現地の弁護士事務所と共に知財関連の講座を10数回開催する。


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 ◆ 中国IPニュース
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■1.中国知的財産発展連盟が成立
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12月2日に開催された第11回中国専利ウィークイベントにおいて、国家レベル初の知的財産発展連盟が北京で成立した。連盟の成立には国務院関連文書が着実に反映されており、さらに整った知的財産運用エコシステムを構築するため、また知的財産の保護と運用のために、良好な環境を創出することによって知的財産強国の建設の加速化を支援する。現在、連盟メンバー団体は116団体に達し、企業、高等教育機関、科学技術研究機関、投資機関、資産評価機関、運用機関、サービス機関等の各類関連団体が含まれ、ほぼ知的財産運用に係る各方面のリソースが含まれている。

http://www.sipo.gov.cn/mtsd/201712/t20171208_1321001.html


■2.国連レポート:中国の特許出願は世界トップレベル
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国際連合世界知的所有権機関が12月6日に公表した年度レポートによると、2016年世界各地の発明者が提出した特許出願は310万件であり、7年連続で増加し続けている。そのうち、中国特許出願の増加数は世界総増加数の98%を占める。世界知的所有権機関事務局長のフランシス・ガリは、中国の巨大な人口基数と国内市場、及び日々整備されていく知的財産保護システムは、各業界がイノベーションを継続するための重要な原動力となっていると述べた。

http://ip.people.com.cn/n1/2017/1208/c136680-29693887.html


■3.『技術移転サービス規範』国家基準が承認され公布
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9月29日、国家品質検査総局及び国家基準委員会により『技術移転サービス規範』国家基準が承認、公布され、基準番号はGB/T 34670-2017で、2018年1月1日から実施される。これは中国初の技術移転サービスの推奨性国家基準である。

http://www.most.gov.cn/kjbgz/201710/t20171003_135200.htm

『技術移転サービス規範』のダウンロード:
http://www.sac.gov.cn/gzfw/ggcx/gjbzgg/201724/


■4.ハイセンスはシャープを専利権侵害で起訴 大手電機メーカー2社は訴訟戦を展開
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シャープが提起したハイセンスに対する訴訟が未完結の最中に、ハイセンス電器はシャープが米国で提起した訴訟の反撃に出た。記者の取材によると、ハイセンスホールディングス傘下の上場企業であるハイセンス電器は、このほど正式に北京と青島の裁判所へ訴訟を提起し、シャープが中国国内で販売している十数タイプのテレビ製品がハイセンスの特許権を侵害しており、被疑権利侵害製品は中国三十数省市で販売されていると訴えた。世界の大手電機メーカー2社は訴訟大戦を展開することとなった。

http://www.iprchn.com/cipnews/news_content.aspx?newsId=104356


■5.地方著名商標は法律依拠が乏しいと認定、多地方で整理を実施
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中国商標法には馳名商標という概念はあるが、著名商標に関する規定はないため、著名商標は法律概念ではない。つまり、著名商標はただ地方政府、関連部門が一定の手続によって与える商標の栄誉称号にすぎない。このほど、全国各地で実施されてきた十数年における地方著名商標制度は終結の危機に直面しており、関連する地方性法規は整理され、地方における「十大ブランド」「老舗商号」等の比較評価も停止されることとなった。

http://news.xinhuanet.com/legal/2017-11/14/c_1121950367.htm


■6.植物品種権国際出願プラットフォームが中国で開始
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11月15日、植物品種権国際申請プラットフォームが中国で開始した。植物品種権電子出願システム(略称はPRISMA)は、国際植物新品種保護連盟(UPOV)が今年1月に立ち上げたオンライン出願システムで、育種者の異なる国や地区での品種権保護申請に利便性を提供することを目的としている。植物品種権国際出願プラットフォームの建立は、中国育種者が国外品種権を申請と国外育種者が中国品種権を申請するために良好なプラットフォームを提供する。

http://www.agronet.com.cn/News/1170819.html


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 ◆ 中国IP豆知識
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北京市法院の知的財産民事案件管轄の調整

2017年11月2日、北京市高級人民法院は北京市各級人民法院へ『北京市高級人民法院の本市法院の知的財産民事案件管轄の調整に関する規定』(以下、規定と称する)に関する通達を出し、北京市法院知的財産民事案件管轄に対して調整を行いました。具体的な調整内容は以下の通りです。

1.高級法院の管轄
北京市高級人民法院の管轄は次に列挙する知的財産民事案件である。
(1)訴訟目標額が2億人民元以上且つ当事者の所在地がいずれも本市にある第一審知的財産民事案件、及び訴訟目標額が1億人民元以上且つ当事者の一方の所在地が本市にない或いは外国、香港・マカオ・台湾に係る第一審知的財産民事案件。
(2)北京知的財産法院が出した第一審知的財産民事判決、裁定に対する上訴提起の案件。
(3)北京知的財産法院のすでに効力が発生した知的財産民事判決、裁定、調停書に対する再審申請の案件、但し当事者が法により北京知的財産法院へ申請した再審はこの限りではない。
(4)本市に重大な影響のあるその他の第一審知的財産民事案件。

2.知的財産法院の管轄
北京知的財産法院の管轄は次に列挙する知的財産民事案件である。
(1)訴訟目的額が2億人民元以下且つ当事者の所在地がいずれも本市にある、及び訴訟目的額が1億人民元以下且つ当事者の一方の所在地が本市にない或いは外国、香港・マカオ・台湾に係る専利、植物新品種、集積回路配置設計、技術秘密、コンピューターソフトウェア、独占及びに馳名商標に係る認定の第一審知的財産民事案件。
(2)訴訟目的額が1億人民元以上、2億人民元以下且つ当事者の所在地がいずれも本市にある、及び訴訟目的額が5000万人民元以上、1億人民元以下且つ当事者の一方の所在地が本市にない或いは外国、香港・マカオ・台湾に係る著作権、商標、技術契約、不正競争、フランチャイズ経営契約等の第一審知的財産民事案件。
(3)各基層人民法院が出した第一審知的財産民事判決、裁定に対する上訴提起の案件。
(4)各基層人民法院のすでに効力を発生した知的財産民事判決、裁定、調停書に対する再審申請案件、但し、当事者が法により各基層人民法院へ申請した再審はこの限りではない。
(5)本規定第一条第(四)項以外の、本市において重大な影響のあるその他の第一審知的財産民事案件。

3.基層法院の管轄
基層人民法院の管轄は次に列挙する知的財産民事案件である。
訴訟目的額が1億人民元以下且つ当事者の所在地がいずれも本市にある、及び訴訟目的額が5000万人民元以下且つ当事者の一方の所在地が本市にない或いは外国、香港・マカオ・台湾に係る著作権、商標、技術契約、不正競争、フランチャイズ経営契約等の第一審知的財産民事案件。

4.管轄のレベルアップ
民事訴訟法第三十八条の規定により、上級法院は下級法院管轄の重大な影響のある第一審知的財産民事案件に対して、レベルアップして審理することができる。下級法院はその管轄の第一審知的財産民事案件に対して、上級法院により審理する必要があると考えられるものは、上級人民法院に審理を申請することができる。

【用語の説明】
高級人民法院:省・自治区・直轄市に置かれ、日本の高等裁判所に相当する。
基層人民法院:市・県・自治県などに置かれ、日本の地方裁判所に相当する。


当コーナーの記事についてご質問などございましたら弊所までご連絡ください。
(Beijing East IP連絡先: info@beijingeastip.com )


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Beijing East IPについて
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元中国国家知識産権局局長の高盧麟が会長の中国北京の特許事務所&法律事務所で、主に海外企業へ中国での特許・実用新案・意匠・商標等の出願、特許調査、無効審判・訴訟代理、セカンドオピニオンの提供など知的財産のトータルサービスを提供しています。東京にも事務所があります。

バンゼン合同会社について
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バンゼンは日本の技術と中国をはじめ世界各国の技術を紹介し、企業ビジネスマッチングのトータルサービスを提供しています。

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